駐日各国大使の富士山視察事業を支援

 

駐日外国大使の富士山視察事業を支援

 

外務省は、平成26年9月4日~5日の2日間、静岡県・山梨県との共催で、「駐日外国大使の富士山視察」を実施し、当協会もこの事業を支援しました。

一行は、昨年ユネスコの世界文化遺産に登録された「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の文化、自然に触れ、理解を深めることができました。また、このツアーを通じて今後の日本文化発信の契機となりました。

 

富士山の歴史、文化に対する理解が深化

初日は静岡県を巡る行程で、まずは、構成資産の1つとしてユネスコの世界文化遺産に登録されている『富士山本宮浅間大社』を訪問しました。この大社は富士山信仰の中心地であり、参加した大使らはその信仰の歴史・文化・形態などについて「絹本著色富士曼荼羅図」を用いての解説を受けました。

「最後の将軍」徳川慶喜の旧住居跡に位置する「浮月楼」で行われた山崎純外務省儀典長主催の昼食会では、小長谷重之静岡県副市長も参加され参加各国と静岡市との交流を深める機会となりました。食後は、東海の名園と称される浮月楼の庭園を散策しました。

静岡県が運営する地震防災啓発施設『静岡県地震防災センター』では、東海地震のメカニズムとその防災対策についての講義を受け、実際の地震と同じように振動する起震装置で震度6強の揺れを体感しました。浅間大社の曼荼羅図でも触れられた、世界遺産の構成資産である『三保の松原』では、あいにくの天気で富士山を望むことはできませんでしたが、名勝の松林や砂浜を散策しました。

宿泊先の日本平ホテルで行われた川勝平太静岡県知事主催の歓迎レセプションでは、知事と参加者の間で活発な意見交換が行われ,親交を深める場となりました。

 

標高2,300メートルで富士山の雄大さと自然を体感

2日目は山梨県側を巡りました。工作機械用数値制御装置で世界トップシェアを誇る『ファナック』を訪問し、ファクトリーオートメーションの先端技術を見学しました。

富士スバルラインの終点、標高2,300メートルの昼食会場「雲上閣」では、富士山議連の事務局長を務める堀内詔子(のりこ)衆議院議員が一向をお出迎えされました。『富士山五合目』では、富士山の歴史や自然について自然解説員からの説明を受けました。

 

 

行程最後には、富士山の自然・歴史・文化を扱った山梨県営の展示館『富士山ビジターセンター』を訪問し、レクチャー、ビデオを通じて、富士山生成の過程から周辺の地形、湧水、湖沼、自然環境などについて改めて包括的に学びました。

 

残念ながら2日間とも曇が晴れず、富士山全体を眺めることはできませんでした。しかし、富士山の歴史、文化、信仰などに対する知識を得ることにより、富士山および構成資産、周辺環境などに関する理解を一層深めることができました。

 

当協会は、ツアーの円滑な進行に寄与するため,準備段階から外務省儀典官室と連携して、貸切バスの手配、昼食のメニュー調整・翻訳、当日の添乗など、駐日外交団の対日理解と地方との交流促進に貢献しました。

 

参加国:バーレーン、カメルーン、モザンビーク、ケニア、エチオピア、リベリア、ルワンダ、アゼルバイジャン、コートジボワール、ベラルーシ、エクアドル、ウズベキスタン、シンガポール、ウガンダ、イラク、ドミニカ共和国、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コロンビア (参加18カ国27名)