駐日各国大使館員長野県視察ツアー ―冬の長野においでよ~ スノーモンキーと匠の技―

駐日各国大使館員長野県視察ツアー
―冬の長野においでよ~ スノーモンキーと匠の技―

 

平成31年2月7日(木)-8日(金)、駐日大使4名、ほか大使館員・ご家族16名(11カ国)を長野県にお連れし、県内企業の先端技術や、文化、食、自然に触れていただきました。このツアーは今年6月に軽井沢で開催される「G20(20カ国・地域)持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」関連事業として長野県が主催し、国際交流サービス協会が協力して実施したものです。

 

 JR飯山駅に到着した一行は、月岡つきおか寿男すみお飯山市副市長の歓迎の挨拶をいただいた後、屋外のイベント広場へ移動し、「信越自然郷・飯山へようこそ」の横断幕と共に地元園児約50人のかわいらしいお出迎えを受けました。振る舞われた野沢菜や地酒、温かいきのこ汁で暖をとりながら雪で作られた大型の雪像やかまくらを見学しました。

 昼食は、日本情緒溢れる古民家レストランの「穂垂亭ほたるてい」で、和牛のしゃぶしゃぶや朝、魚市場で仕入れた新鮮なお刺身などをいただきました。

 昼食の後は、温泉に猿が入ることで世界的に有名な「地獄谷野猿公苑」を散策しました。参加者たちは、愛くるしい猿たちをカメラに収めようと夢中でシャッターを切っていました。

 次に訪れたのは、信州大学と民間企業等が連携して設置したアクア・イノベーション拠点の入る「信州大学国際科学イノベーションセンター」。研究リーダーの遠藤えんどう守信もりのぶ信州大学特別特任教授より、取り組みや研究内容のレクチャーを受けた後、信州大学が世界に誇るナノカーボン技術を駆使した革新的な造水・水循環システムを研究している実験室を見学しました。

 夜の「歓迎夕食会」では、阿部あべ守一しゅいち長野県知事の歓迎挨拶の後、外交団を代表してスーダン大使のヤーシル・アブダッラ・アブデルサラーム・アフマド閣下から答礼のお言葉がありました。

 樽酒のふたを割る鏡開き体験や、脈々と受け継がれる戸隠流とがくれりゅう忍者の演舞などを鑑賞しながら地元の日本酒やワイン、ジビエ料理等を堪能しました。また、料理卓に並んだ長野県産のさまざまな種類のりんごがとても美味しいと好評でした。

 2日目は、セイコーエプソン株式会社本社内にある「ものづくり歴史館」を訪れました。創業以来エプソンが開発・製造・販売してきた代表的な商品や、貴重な歴史関連資料を興味深く見学していました。
 「体感コーナー」ではスマートグラスやプロジェクターによる3D映像視聴などを体感しました。また、使用済みの紙を原料として新たな紙をその場で再生産できる世界初の乾式オフィス製紙機「PaperLab(ペーパーラボ)」の説明を真剣な眼差しで聞いていました。

 昼食は、「RAKO華乃井ホテル」で悠々と水を湛える諏訪湖の美しい景色を眺めながら天婦羅などの日本食をいただきました。また売店では、同僚へのお土産にとお菓子の詰め合わせを購入されている方もいました。

 最後の訪問先「木曾暮らしの工芸館」では、いぬい正文まさふみ先生指導の下、伝統的な塗り技法の1つである「木曽きそ堆朱ついしゅ」の柄を出す「木曽堆朱の研ぎ出し体験」を行いました。
 幾層にも塗り重ねられた色漆を研ぎ出していき、力の加減によって綺麗に模様が出たり、下地が出てしまったりとスリルある体験を楽しんでいました。体験の後は、漆器のお盆などを購入するなど買物を楽しみました。

 JR上田駅に到着する前、永岡ながおかまさる長野県環境部環境政策課企画幹より、ご参加いただいたことに対するお礼の挨拶がありました。最後に駅の改札口では、歓迎夕食会で好評だったりんご「シナノゴールド」と、長野県名物の「おやき」がプレゼントされました。
 長野県の心温まるおもてなしに、参加者の口からは、感謝の言葉がたくさん聞かれました。

 

 地元信濃毎日新聞や長野日報に記事が掲載されるなど本ツアーへの関心の高さが伺われました。

 

 

参加国(11カ国):スーダン、モルディブ、ニカラグア、ギリシャ、フィリピン、メキシコ、タイ、インドネシア、韓国、フィンランド、ドイツ