駐日各国大使館員の「奥浜名湖地域観光体験」ツアー

 

駐日各国大使館員・家族の「奥浜名湖地域観光体験」ツアー

 

 当協会は平成24年12月01日(土)~02日(日)の週末に、駐日各国大使館員・家族を招待し、新東名高速道路開通によって観光地としての更なる発展が期待される「奥浜名湖地域」を訪ねるツアーを開催しました。これはNPO法人「奥浜名湖観光まちづくりねっと」が主催し、当協会が企画・募集・運営を担当して開催したものです。

ツアーにはアメリカ、イタリア、ウルグアイ、オーストラリア、キルギス、コロンビア、スイス、ドイツ、ハンガリー、バングラデシュ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ミャンマーの12カ国から大使3名を含む大使館員および家族計33名が参加しました。

 

当日は東京からバスで東名、新東名経由三ケ日インターに向かい、途中オープンしてまだ8カ月足らずの真新しいNEOPASA「静岡」パーキングエリアなどで休憩を取りながら、3時間半のドライブを楽しみました。三ケ日到着時には、三ケ日インターそばの土産物店「勝美センター」にてNPO関係者が出迎え、浜名湖のウナギ製品を振る舞い、NPOを代表して株式会社戸田建設の戸田達也代表取締役が歓迎の挨拶をしました。

 

その後1日目は三ケ日町を中心に視察。

まず三ケ日みかんを飼料に混ぜて育てた三ケ日牛専門焼き肉店「三愛」でランチを食べました。自分で焼いて食べる焼き肉スタイルに慣れないため最初は戸惑っていた参加者も、食べ始めると皆嬉しそうに「美味しい!」を連発していました。

食事の後は、最高品質のみかんを生産している農園「マル敬」にてみかん狩りを楽しみました。地元の小学生がハサミを使ったみかんの切り方を身振り手振りで教えるなど、笑顔あふれる交流イベントとなりました。

 

みかんの収穫を体験した後は、「JAみっかび」にて東洋一の規模を誇るハイテク選果場を見学しました。センサーが瞬時にみかんの大きさ、傷の有無、糖度を計って、それぞれ規格にあったラインに高速で流れて行く高度な品質管理に皆一様に感心している様子でした。

 

夕方には人気菓子店「入河屋」の松嵜(まつざき)善次郎専務の指導による和菓子作り体験や養蜂場が経営する蜂蜜店「長坂養蜂場」を訪問するなど盛りだくさんなプログラムに、みかんや蜂蜜を抱えて宿舎である浜名湖レークサイドホテルに到着したときの参加者の満足げな表情が印象的でした。

夕食会場である東急ハーベストクラブ浜名湖には、浜松市の鈴木康友市長が歓迎に訪れ「奥浜名湖地域は東京と大阪の中間でアクセスも良く、色々な楽しみ方があるところなので是非この地域を堪能して帰ってください」と挨拶されました。夕食会では地元産のジャム、ジュース、日本酒なども試食し、この地域の食の豊かさを体験する場となりました。

 

2日目は車両1両だけのローカル列車「天竜浜名湖線」の試乗から始まりました。出発の三ケ日駅には、前日訪問した各所の人たちが見送りに駆け付け、参加者は嬉しいサプライズに感激していました。参加者の一人は「ノスタルジーを感じる列車だった。地元の乗客と話ができて楽しかった」と天浜線の感想を話していました。

 

天浜線を気賀(きが)駅で降り、この日は引佐(いなさ)町を視察。

最初に井伊家の菩提寺として長い歴史がある「龍潭寺(りょうたんじ)」を訪問しました。武藤宗甫(そうほ)住職から寺の歴史、茶道の心得などのお話を伺い、お抹茶を頂いた後、紅葉がピークを迎えていた庭園を本堂から眺め、特に有名な小堀遠州作の本堂裏庭では、通訳を通して石組の意味などの解説を聞きながら鑑賞しました。

 

次に訪れた東海地方随一の規模を誇る鍾乳洞「竜ヶ岩洞(りゅうがしどう)」では、2グループに分かれて総延長1, 046mのうち一般公開されている全長400mを巡りました。ライトに照らされて白、緑、ゴールドに輝くいろいろな形の鍾乳石を眺めながら、大人も子供のように目を輝かせながら地底探検を楽しみました。

 

 

2日目のランチは引佐町で養殖された雉を使った料理で有名な「きじ亭」で、参加者全員初めてのきじ肉を刺身とジンギスカンで堪能しました。

 

  

昼食の後は、最後の訪問地である方広寺を訪ねました。地元ボランティアガイドの案内で、緑深い境内に点在する五百羅漢を眺めながら、坂道を本堂へ向かって登りました。本堂では参加者の興味に応じて座禅体験と本堂、開山堂等のガイドツアーの2グループに分かれて体験し、それぞれ大変好評でした。

 

アンケートの回答によると、ツアー全体について参加者の97%が「Very good」と評価しており、地元の観光関係者が一致団結して作り上げたツアーの満足度の高さが証明されました。

ツアー後には何人もの参加者から感謝のメールが届いたり、三ケ日みかんのオーダーが入ったり、フェイスブックやトリップアドバイザーで感動を発信してくれたりと、ツアーだけでなくその後の交流や情報発信に繋がっていることも大きな収穫でした。

 

竜ヶ岩洞入口前で撮影したNPOのメンバーとの記念写真