在京外国人留学生による島根県モニターツアー

 

在京外国人留学生による島根県モニターツアー

 

平成25年3月6日(水)~8日(金)の3日間、島根県と松江市の依頼により早稲田大学の外国人留学生6名(米国、英国、ドイツ)によるモニターツアーを企画・実施しました。このモニターツアーは、外国語標識や既存英語ガイドブックなどの外国人受入環境の検証、および島根県観光の魅力を英語で口コミサイトに投稿するなど、島根県の欧米観光客の誘致を図るために開催されたものです。

 

初日は、出雲空港より公共のバスに乗り各自が選んだ視察先に向かいました。『出雲大社』の他に、米国の日本庭園専門誌「Sukiya Living(数奇屋リビング)/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」で10年連続庭園日本一に選ばれた『足立美術館』を鑑賞したり、『松江堀川めぐり』や『宍道湖サンセットクル-ズ』などを楽しみました。

2日目の午前中は各自、自由に『松江城』や『武家屋敷』など松江市内を散策し、午後は松江(まつえ)京店(きょうみせ)商店街(しょうてんがい)にある『カラコロ広場』に集合し、同商店街共同組合の森脇宏理事長から商店街の歴史について説明を受けました。民芸品店や和菓子店を訪れた後、お茶屋でお手前を体験。取材に来ていたNHKのインタビューにドイツ人の女性は、「茶道は初体験でしたが大変面白かった。松江はお城や武家屋敷が残っていて江戸を感じる街です」と話していました。

その後に行われた松江京店商店街関係者との座談会では、「松江を訪れたら、まず初めに堀川めぐりの舟に乗るのがよいと思う。舟からは武家屋敷や松江歴史館の位置関係が分かるので、その後の街歩きがスムーズにいく」、「老舗や古い建物は価値があるので、もっとアピールした方がよい」という意見や「出雲と松江の公共交通機関、土産物店、飲食店には英語表記が少なく内容の説明はほとんど無いので困った」などの声が聞かれました。

 

『カラコロ広場』で松江京店商店街の歴史等を聞く

NHKのインタビューを受けるドイツ人女性

 

この日の夜は『玉造温泉』の旅館に宿泊しました。米国人の女性は、「食べきれないほどの夕食と美肌効果のある温泉ですっかり癒されました」と話していました。

最終日は、バスを借上げ全員で世界遺産の『石見銀山』などを訪問しました。最初に訪れた築200年の古民家を展示場とした『出雲キルト美術館』では、艶やかなキルト作品と共に飾られた生け花や(しつ)(らい)に参加者は和の真髄を感じている様子でした。この空間に魅せられたドイツ人の女性は、「ここに住みたい」とも言っていました。

次に訪れた『石見銀山世界遺産センター』では銀山の歴史や銀の精錬技術などについての展示を見た後、昭和18年(1943年)まで実際に稼働していた『竜源寺(りゅうげんじ)()()』(間歩:銀鉱石を採掘するための坑道)などを見学しました。

 

玉造温泉の旅館でチェックインをする米国人女性

出雲キルト美術館の作品を熱心に見学

 

ツアー後、参加者からは「大学や自国の友人知人に島根県の魅力を伝えます」、「自国の友人が訪日した際には島根県に連れて来ます」など、島根県が欧米人にとって大変魅力的な場所であることが分かりました。

 

松江京店商店街の方たちとの記念撮影

 

山陰中央新報3月8日朝刊に掲載されました