駐日各国大使館員「風呂敷ワークショップ」
国際交流サービス協会は日本文化紹介事業の一環として、2019年6月29日(土)六本木の国際文化会館において『風呂敷ワークショップ』を開催しました。駐日各国の外交官・家族等12名(8カ国)が参加しました。このワークショップは、風呂敷の魅力を多くの方に伝えるため、全国各地でさまざまな講習会を開催している風呂敷専門店「京都和文化研究所 むす美」のアートディレクター山田悦子さんにご協力いただき実施しました。
実技に入る前に、山田講師から風呂敷の歴史と用途、エコフレンドリーな風呂敷は環境問題への関心が高まる中、諸外国でも注目されていることについての説明がありました。
包まれるものと風呂敷の大きさのつり合い(目安は対角線の三分の一)や、「主柄」というメインの図柄をなるべく中心にすること、風呂敷は紙と異なり繰り返し使えること、現代のライフスタイルにおける活用例など、これから行う実技での作業の注意点と併せて、風呂敷の魅力を参加者に理解してもらいました。
説明聞いた後、参加者自身が実際に風呂敷で箱やボトルを包む実技に取り組みました。
最初は最も重要な結び方として、一度結べば解けない、でも解きたいときはすぐに解ける「真結び」を練習しました。次いでサイズの調整をするときなどに役立つ「ひとつ結び」を教わってから、小箱を題材にして、伝統的ながら簡単にできる包み方や、結び目を花のように飾る包み方など何通りかやってみました。
参加者自身が一番興味を持っていたボトルの包み方については、まずは簡単な方の2本包みを行ってから、意外と難しい1本包みも行い、実際にボトルをしっかり安定させながら、ファッショナブルに持ち運べること体験しました。
また、いくつもバリエーションがあるバッグの作り方を教わりました。簡単に袋状にできるものから始め、サイズを変えられるもの、口を閉じられるもの、肩掛け型や背負い型など、用途に合わせてさまざまな形に変えられることを学びました。
日本の風呂敷の多彩な変化と便利さに皆さん強く引かれたようで、2時間あまりのワークショップを通じて講師が手本として見せる手順や手さばきをスマホで撮影したり、熱心にメモをとったりする方も多く見受けられました。
「とても楽しみながら体験できました」「ためになるワークショップで、多くのことを学びました」などとコメントを頂いたように、講師が実演するのを間近に見ながら、段階を踏まえて風呂敷のいろいろな活用方法を楽しみながら学んでいただきました。さっそく、習ったばかりの風呂敷ハンドバッグを提げて帰る参加者の姿が印象的でした。
山田悦子講師プロフィール
京都の風呂敷専門の製造会社「山田繊維(株)」が東京・原宿に初のふろしき専門店「むす美」をオープンし、常時500種類以上のオリジナルの風呂敷を展開。山田講師はアートディレクターとして、日本の伝統的なふろしき文化の継承と、現代のライフスタイルに合った“ふろしきの活用法”の提案や啓蒙の活動に力を注いでいる。各地で講習会を開催し、テレビや雑誌でも活躍中。
ホームページ:http://www.kyoto-musubi.com/index.html