駐日各国大使の福島県視察事業を支援

 

駐日各国大使の福島県視察事業を支援

 

 2019年11月27日~28日の2日間、「駐日各国大使の福島県視察」が実施され、当協会はこの事業を支援しました。
 この視察事業は駐日各国大使に地方の魅力や自然・産業・文化を知ってもらうとともに、我が国の自然や伝統文化についての理解と知見を高めることを目的に毎年実施されています。今回は、福島県における災害からの復興の取り組みや現状を知っていただくとともに、県産農産物の魅力を感じていただく機会となりました。

 

 一行はまず初めに郡山駅から『福島県農業総合センター』へ向かいました。福島県では、県産農林水産物への放射能の影響を徹底して測定し、影響を受けた農林水産物が市場に出回らない体制が整えられていていることを知りました。放射性物質検査場で測定される様子を視察した際にいろいろな質問が寄せられたことからも、参加者の関心の高さがうかがわれました。

福島県農業総合センター 山口果樹園

 昼食の後、車窓から磐梯山や猪苗代湖を眺めながら会津地方へ移動しました。『山口果樹園』では県を代表するフルーツのリンゴの栽培について説明を受けた後、収穫体験・試食を行い、収穫されたリンゴが選果場で仕分・箱詰めされる工程を見学しました。 創業90年の老舗料理店『萬花楼まんげろう』では、内堀雅雄うちぼりまさお福島県知事が東日本大震災と本年秋の台風被害からの復興の現状と未来に向けた取り組みについて説明をされました。続いての知事主催歓迎夕食会では、知事が参加者の一人ひとりとお話するなど友好を深める場となりました。

 

会津大学 先端ICTラボ(LICTiA) 末廣酒造 嘉永蔵

 2日目は、まず初めに『会津大学 先端ICTラボ(LICTiA)』を訪問しました。ここは日本初のコンピューター専門大学として開設された公立大学であり、大学の研究成果や資源等を活用して起業されたベンチャー企業に支援を行っています。施設を見学した後、産学連携や地元のIT起業家の事業例のプレゼンテーションを受け、活発な意見交換や質疑応答が行われました。

御薬園 重陽閣 日新館

 福島県の日本酒は7年連続して全国新酒鑑評会における金賞受賞数が日本一に輝くなど、国内外で評価が高く、会津地方はとりわけおいしい酒の産地といわれています。160年前に創業された『末廣酒造 嘉永蔵』は会津地方を代表する酒蔵です。ここでは、日本酒製造方法の説明や蔵の見学に加え、日本酒の仕込み工程の一部を体験しました。
 昼食では120年以上もの歴史を誇る元海産物問屋『渋川問屋』にて、長年会津で培われてきた伝統料理こずゆ等を召し上がった後、会津地方のシンボル『鶴ヶ城』(若松城)を見学しました。『御薬園』では抹茶体験をし、皇室に嫁いだ会津藩主の子孫ゆかりの建物では、“これは明治維新に朝敵とされた会津と明治新政府との和解の象徴である”との説明に、日本の歴史認識を深めた様子でした。

 

 会津藩校を復元した『日新館』では、人材育成に根差したかつての教育風景を展示する施設を見学しました。弓道については、射法の技術よりむしろ心身修養の武術であることなどの説明聞いた後、実際に弓道場で弓を射る体験をしました。

 

 

参加国(駐日各国大使夫妻等10カ国13名) モロッコ、ナミビア、パキスタン、ノルウェー、パナマ、シンガポール、ジョージア、ミャンマー、フランス、ベルギーの各大使等(プロトコール順)